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自然栽培 其の八 (農地土壌の仕組み)

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施肥耕起 によって 作土だけでの農業が繰り返されることで 硬盤層 犂底盤 肥毒層 が 形成されてゆきます
のだたかしさんが 書いてくれた図が 非常に良く出来てますね  こちらがイメージ図 なんだか自然と大きくかけ離れてますね  現行の農業が 一番自然からかけ離れたことをやっているのかもしれません この言葉 気になりますね
病気は 原因の結果で 其の原因は 自然でないもの ない事 と言われているからです 生産性を追求した 施肥耕起 反収10俵の お米 どうなんでしょうね

農村社会学者さんの 小松先生は 反収何俵かで 食料としての 良否を判断されてましたけど

方や自然栽培での ハッピーヒル 15俵の 記録があります 奇跡でしょうか 体系は残っているそうですけど・・・

硬盤層:コンクリートのように硬いのですが 土が凝固したものではありません
土の粒子同士隙間がなくなり 押しあっただけです
近年十勝では 更に硬さがまして 重機の導入がされ始めてます よほど硬いのでしょうか

有機を辞めて 自然栽培に移行して 半年で 硬盤層が緩んだことがありました 佐渡ヶ島では 三ヶ月で 消滅と聞きました(鈴木さんの田んぼ)

硬盤層アリキで 継続するか そうでないか 二択 だと考えています 農は 施肥耕起型 そうでない型 二種類ですね

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2019 自然栽培 其の七 硬盤層:犂底盤、肥毒層

施肥と 耕起 この2つによって 微生物繁殖が 減少 あるいは 壊滅する ということを話しました

良い土壌は 自然界に温存された 草原や 森 などの土壌が 団粒構造の 階層構造であること

耕起は それを破壊すること

施肥は 根圏微生物の繁殖を停止させること  でありました

農業は 施肥耕起播種 で 継続可能ですが それらに付随して  硬盤層の形成 があります
硬盤層は 重機の踏圧で形成されるという 一般論ですが そうであれば 一枚岩が形成されるのは 不整合の話ですね 50~100mm程度の 硬い層 其のしたは 心土ですから

北海道大学 土壌保全学 元准教授 Dr相馬克之 さんは 一言で説明されました

「硬盤層って何だい??」  「それは 微生物が繁殖を辞めて 水を使わなくなったので 土の粒子の隙間がなくなったものです」

「微生物の繁殖を再開すれば なくなるのか?」「そうです!!」

そんなやり取りが 目の前で 行われました  それで完成したのが ヤマカワプログラム ですね

大国主が稲穂の国造りで 牛に鋤きを引かせる絵図がありますが それから 犂底盤 と呼ばれています 

更に深い呼び名は 肥毒層です 硫安を使ったなら アンモニウムの成れの果てですね

当時 施肥耕起を辞めて半年 硬盤層が緩みました 〇八年頃だったかなあ

相馬先生の 土作り懇談会で 話したのに 無視されてしまいました その後 無理やり機会を作って 先生方と ディスカッションすることにもなりました

話が戻ります

硬盤層 犂底盤 肥毒層 は 空気 水 微生物 根 を 遮断します  農業は この上でのみ 実施 継続が可能です

物理的に破壊する方法も ありますが 施肥耕起 によって 再形成されてしまいます

とても厄介なものですね

この 盤が存在する限りは 自然栽培実施不可能です

此処では 施肥耕起によって 盤が 形成されることを 認識できれば と思います

畑の土壌を スコップなどで 掘って 断面を見れば 目で確認が可能ですね 温度を測ると 明らかに差がありますし

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2019 自然栽培 其の六 施肥の進化

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 自然界は 先の述べた 団粒構造ですね 水はけが良くて 水保ちが良い この矛盾した条件をクリアしています 

微生物が快適に暮らし 繁殖するための住処 もっと広くて大きな意味なんでしょうけど アナスタシアの世界ですね 此処では 農業ということで 特化して・・・

畑を耕すには 高効率で 播種 除草や防除(殺虫剤 殺菌剤 除草剤の散布)収穫まで 手際よく 行えるように たくさんの道具が用意されています

土を如何に効率よくこなれさすか 言い換えると 団粒を 如何に単粒にするか ですね

微生物にとっては ありがたくない話です 住処を壊され 繁殖不可能 絶滅でしょうか 

植物と共存も できなくなってしまいます

ということは 施肥 しなければ 作物は栽培不可能 

施肥するなら 高効率で 

1940年代に ロックフェラーの生物科学部門が 開発し 提唱された 「緑の革命」 我が国にこの言葉は 入ってこなかったですが

世界の飢餓をなくす という大義名分で 化学肥料使用推進と それに見合う 品種改良ですね

此処で 化学肥料について 

世界の歴史では ドイツの フレッツ・ハーバー  カール・ボッシュ の二人が 空気を 五百℃ 千気圧にして 鉄の触媒を使用 することで アンモニウムが得られることを 完成させました

これを ハーバー・ボッシュ法 と言います 化楽の歴史で習うようですが  年代は 1913年 この アンモニウムから 硝酸を作り 火薬を作る技術です 翌年14年には 世界大戦に 参戦してます チリから 硝石を持ってこずに 火薬が作れるから と言われてました  我が国の火薬は ピクリン酸を使用した 下瀬火薬が有名で 日露戦争でも使われていますね 連合国の火薬に比べて破壊力は 五倍 と 言われてました ロシア軍の水夫たちは 砲弾が 魚雷が飛んでくると 言ったそうです

 余談になりましたが 知って置かなければいけない 化学肥料の 使用理由です 続きますけど

我が国が 空気のチッソを固定したのは 1908年 チッソの前身 曽木電気化学工業 が 行って 石灰窒素肥料を生産販売始めてます 此処でも 我が国の科学力の凄さが伺えます

さらに 国内使用されていません ご皇族と関係のあった 理化学研究所 農産研が 不使用を推進していました 

その後 敗戦まで 不使用です

ポツダム宣言受諾 主権を失い 敗戦国 として 連合国の統治が始まります 同時に 大きな戦争が終わり 火薬がいらなくなり あました アンモニウムは 化学肥料として 占領国に 使わします 

それが 化学肥料の 代表格  硫酸塩アンモニウムです 通称 硫安です 原料が空気の アンモニウム 半分が 硫酸塩です

大きな問題ですね アンモニウムはもちろん  

半分が 硫酸塩 百姓は 畑に塩を使うことは ご法度です やめる最後の年にはつかえと言われてますけど  塩害で 土が疲弊して 向こう百年 畑でなくなると言われています

緩衝法は たくさんあるんでしょうけど 専門ではないので わかりません すみません


耕起 から 単粒 効率化を求めて化学肥料使用 品種改良  緑の革命も 90年には 失敗と言われ 次の遺伝子の革命に入りました

工業や 産業 などと同じで 高効率化 高収益化 なのでしょうか

農の世界から 大きく離れていってますね

其の結果が 子どもたちや 私達の健康に 及んでいるのは みなさんなら うすうす 感じておられるのでは と思います

次は 耕し続けた結果 土壌が どのように変化するか 触れてみたいと思います

つづく・・・

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2019 自然栽培 其の五

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自然栽培の立場から 農 を 分けると
農は 2つしかありません

肥料を与えて耕すか

肥料をやらないで耕さないか

この2つです

農業は  施肥 耕起 畝立て 播種 ですから

無肥料 不耕起は 農業ではないですね

自然の成り立ちと 継続は 微生物と共存です

微生物の繁殖環境が 良い土で 自然な土 ですから

耕起は 微生物繁殖の環境破壊で

施肥は 植物にとっての微生物不要 要因になります  有名な論文で 施肥を行うことは 植物は微生物に対して 繁殖停止の指令物質を放出する というのがありました  二〇一二年 Dr池田発表

一度施肥を行うと 微生物は 植物ケアできなくなり 繁殖しなくなる ということですね

土は疲弊し 自然のなりわいから 施肥耕起の 農業へと移行します

農業は 約一万年継続しているので 間違いではありませんが 土壌の構造に 大きな改変をもたらせます 継続はさらに 其の構造を 確実なものへと進めてゆきます

同時に 自然からどんどん離脱してゆきます

其の理由は 次回へ  つづく・・・


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2019 自然栽培 其の四

 自然栽培が 成立するかどうか ほとんどの方が 懐疑的になられるのはしょうがないことだと思います

農業は 四つのことで成り立ってますから

壱 肥料をまく
弐 耕す
参 畝をきる
四 種をまく

ですね

方や 自然は

庭にあるりんごは 毎年実をつけて 実ります それをもいで いただきます それが みかんでも 柿でも同じです

肥料をやりませんし 耕さないし 枝の選定もしませんし 農薬も使用しませんが

来年 実をつけないのか と言うと やはり 実をつけてくれます

道路の法面の草を刈って 回収車が 持ってゆきますが そのあと 同じだけ 草が生えてきます もちろん 誰も肥料をやったり 耕したりはしてません

農学では チッソ リン酸 カリ の 3大栄養素が 農業の基本栄養だと 教えてくれています 

少し古いですが とても参考になる 画像があります それを少し見てみましょう 


根面



微生物は 根っこが伸びて剥がしてゆく 根面を栄養に 繁殖します そして根毛は 微生物が出す何かを栄養として取り込んで 成長しています

大先輩は もちろん微生物ですが・・  これ ヒトの腸内 似てますね  


 今回は 此処までです

この後 話が続くのですが 私達の身体 健康 と 大きな関係があります  お気に入りで いつも使う言葉があります

「医は食に学び 食は農に学び 農は自然に学ぶ」 というのがありますが とてもマトを得た言葉だと 思っています 自然も 微生物の歴史に 学ぶところが大きいですね


つづく・・・
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2019 自然栽培 其の参

 土の構造と 微生物の歴史 概略 イメージできましたか? 微生物が基本になるということが なんとなく理解できたと思います
 
此処で 大きな転機となることがあります


地球が誕生して12億年後

先の話では 4月5日になりますね

この頃に現れた シアノバクテリア 通称 光合成細菌 彼らが 当時地球に蔓延していた 紫外線 放射能 硫黄 水素 二酸化炭素 宇宙線 などを餌に 繁殖をして 老廃物として 酸素を作り出しました

彼らは その後 ミトコンドリアとして 細胞の一つ一つに 寄生して 酸素をエネルギー源として 細胞を動かすエンジンとなりました


これを大きな転機として 下等な生物は 真核生物となり 複雑な高等生物が進化してゆきます 生物 動物 昆虫 微生物 恐竜 魚 人 すごいですね

其の功労者の先祖 光合成細菌!!

 今では 池の泥の中や 植物の成長点 火山の噴火口 などに 広く生息しています

ミトコンドリアは 細胞活性を司り 免疫や 治癒力を上げるためには 使うべきエンジンですね その原型が 光合成細菌で 体内に取り入れると 活性が上がります あまり知られてませんけど ミトコンドリアは 体重比 10% あるんですね
体重60キロの人なら 6キロが ミトコンドリアということですね 一抱えぐらいでしょうか 細胞の活性は 健康そのものの話ですね 
 世間ではあまり 触れられることはないようですが・・  一種のタブーみたいなものですね 現行の医療が不要になったりとか ありそうですから・・・


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コエンザイムQ10 など これに関連したものは 多くのものが世に出ています

論文などがたくさんありますが kの光合成細菌の研究 こちらは 我が国のお家芸で 世界に先駆けて 研究 普及がされています 
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2019 自然栽培 其の弐

 前回の其の壱 では 良い土 について 話しました
水はけが良くて 水保ちが良い でしたね
この矛盾する構造は 微生物が繁殖するために作られた 環境であるということでした

もう少し 詳しく言うと

土の中にある 植物が腐敗したもの その繊維 など 骨格として使えるものが たくさんあります 其の骨組みに 土の粒子を 納豆のような微生物が出す 粘液を利用してくっつけてゆきます

25ミクロン以上の隙間を マクロの間隙 それ以下を ミクロの間隙 と 土壌物理学者さんが定義されてました (故 北海道大学 准教授 土壌物理学者 相馬克之先生 先生とは意味深いストーリーがあるのですが 後日述べたいと思います)

人の手では このような構造物は作りえないでしょうね

土の中は微生物の世界だと 言うイメージが持てれば この先の話に移行しやすいですね

ココまでが 前回の其の壱のおさらいと 追加でした

今回の 其ノ弐 では 微生物の世界観 です

地球誕生からの歴史は 46億年です 誕生の12億年後に 微生物が出現 植物の世界が広がるまで 29億年間 独自の世界を展開しています 更に今につながるので 34億年の歴史があるということですね 人類は 五百万年 文明は 一万年 近代史は100年ほど 桁が違いすぎて どれほどなのか イメージ出来ないですね

この年表を 365日の一年に 治してみました 京都にいるデザイナーさんが やってくれました なかなかいい絵です

微生物が3月5日 植物が11月22日 人類は 大晦日 23時37分 文明は 無いに等しい 終わりのコンマ三秒ぐらいです

其の絵が こちら

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読み取るべきことは 微生物の世界がいかほどなのか イメージできれば このあとの 理解すべき内容が スムーズに 理解できるのではと思います


自然栽培其ノ弐 おわり つづく・・・
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2019 自然栽培 其の壱

子供と芋掘り

自然栽培をやり始めてから15年 自然であることそれは すべての原点であり 皆の幸せに関すること だと思っています

当 やぶ田ファームでの 自然栽培の定義と言うのがあります

土を耕さない

肥料をやらない(堆肥を含めて)

硬盤層がないこと

この3つです

これに付随して 「良い土」 の定義 というのがあり 世間で一般的に言われていることです それは

「水はけが良い」 そして 「水保ちが良い」 この2つです
可笑しいですね 矛盾してます 水はけが良ければ 水保ちは悪いでしょうし 逆もそうですね

何なのでしょう 良い土 

森や草原など 人の手が入らなかったところ 自然の土は 良い土でした それは

団粒構造と言われる 複雑怪奇な 大小の隙間を併せ持つ 微生物が繁殖するための快適環境を彼らが作った結果でした

イメージ図は こんな感じです

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このあと 何故 自然界は継続して 植物などが繁茂できるか 其の理由から 自然栽培のなりわい そうでないものが引き起こす現象と 結果 について 書いて行ければと思います それが 今の現状につながりますので・・・   つづく・・・
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麦わら帽子2019年1月9日

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 年明けはじめの放送でした
音源録音するのに ミキサー横の 録音機をスタンバイから RECスタートさせるのですが 押し忘れ 放送終わってから スタッフさんに ごめんなさいと謝り この日を終えました

 オープニング
ネット農学校 購読一位
健康菜園六中 保存食加工実習
地域の力
福島農場
JAS有機格付け
 エンディング

こんな感じの構成でした

オンデマンドは こちら 再放送から録りました 録音失敗でした 後日差し替えます
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久しぶりの 格付け

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 有機JAS法が 制定され 2005年に 取得して 14年目ですが 今まで 有機JAS格付けをして出荷したのは 数えるほど 百箱もないでしょう
 有機であるということを言うには 有機JASの認証を受けなくてはなりません
圃場は 有機的管理を過去二年以上継続していること など要件があります
申請をして 要件が見たされているかどうか 審査していただき 認証をいただきます
 栽培も 飼料も 加工も同じです 認証するかどうか判断するのは 農水省の代わりに 認証団体が行い この団体も 農水省から厳しく審査 監督 指導 されています
 此処までは 認証を得るということですが
大変なのは このあとです 有機ですよ ということを表現するのには 有機JASの 認証ステッカーを 添付します このステッカーを添付することを格付けするといいます 余り見かけることがないと思うのですが このようなステッカーです

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 栽培の場合 ほうれん草を袋に詰めて出荷するときに JASシールを貼ります これで 有機のほうれん草です ということが証明されるわけですね
 このあと 一年に一回 年次検査を受けます ランダムに 出荷伝票が選ばれ 9月7日 何処かへ出荷したほうれん草がありました 有機JAS ステッカーが貼られています と記載がありました
 袋詰は いつ何処で コンタミはないですか 其の記録は? 収穫は何処? 方法は? 保管は? 栽培の管理記録は? 作業は何をしました? 使った器具は洗浄記録は? 肥料の証明書は? トラクターの洗浄記録は? 播種はいつ? 種は何? 証明書は? など すべて記録の開示提示が求められます
 もし違反事項が発覚したら 臨時検査を受け 顛末 改善 完了など 報告が生じ 検査費用は 10万円以上かかります  これは大変なことですね

 此処までやって ようやく ほうれん草の 有機であるという証明が可能になります

 加工の場合も 原料 材料 工程 管理 コンタミ すべての記録が必要です
 加工では 自社農場の豆を使って JAS有機 煮豆 を作る場合 自分から 自分宛てに 出荷伝票を発行して JAS有機のステッカーを 貼って すべての記録を保管しなければなりません すごいことだと思いませんか??

 これらの作業を当たり前に 難なくこなして このステッカーを貼ることができます この作業を大変と思うか 生産者の義務と思うか それぞれの考え方ですが

 ストローレボリューション わら一本の革命 の一説に 人はこのわら一本の重さを知らない というのがありましたけど 人は このステッカー一枚の重さを知らない ですね

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